もう気持ちは戻らないのかと自問自答している。
それで今日はなんだか眠れなくて、仕方がないので先輩に教えてもらった音楽を聴いて、物件探しにいそしんでいる。
ああそれにしても私はほんとにこの人と、別れるのか。長いことかけて、温めた絆もあったけれど、結局はわかりあえないことを確かめてしまったな。
好きな人だった人(かつて大好きだったことは確かなのだ)、の好きなものの多くに興味を持てないこと、私の好きなものの多くを彼は嫌いであったり体質的に受け付けられないこと、仕方無しの最小公倍数として夢の国やスシローがあること。突然、そのすべてが虚しくなった。ほんとうに、虚しくなってしまった。いまの二人の生活は張りぼて。虚飾。
すべてうやむやにして、一緒にいたらいつかどうしようもなく愛おしいくなる、かならずまるごと愛せる日が来る、そう思っていたけどそんなのは驕りだった。
生きる方向やスピードの合わない二人が、趣味も合わない二人が、それでも寄り添って生きていくことはできると思うけど、私はそんなのは、たまらなく寂しいように感じてしまった。一人でいるより寂しい。
全ては束の間の夢、甘い綿飴のような夢に過ぎなかった。楽しかったな、無駄ではなかったな。たしかに大好きだったのにな。