ある雪の日
おじさんが帰りたそう〜にこちらを見てくる
なんであんたがまず帰れるなんて思えるのか教えてほしい。
羨ましいほどおめでたすぎる脳みそ。
一番近くに住んでる社員のおじさん。
一番近くに住んでるのあなたは。
しかも社員なの、わかるか、わからないのか。
バイトの人を責任もって帰さなきゃ。
徒歩でも帰れるのでしょう、あなたは。
ただ帰りたいだけでしょう。
しかも全員帰りたいのわかるでしょう?
わからないのかーーーこの仕事をしていて自分の常識が他人の常識でないことをいやというほどわかったつもりで、まだ全然受け止められてないーーーもちろん遠くの人から帰す。
おじさんは自分が帰りたいので私や他のスタッフの誰にも、帰ったら?と言わない。一番若いスタッフの家は坂の上だし、私の家があるエリアはとっくに大雪警報が出ている。おじさんは座ってニュースを眺めている。
結局だらしない、弛んでるんだこの会社のベテランは。
全員人より楽しようと、そればかり考えているんだ。
この会社の老いゆくひとたちの害悪なところ
そういうことばかりが目に付くようになって
もう行きたくないと心から思う
辞める日待ち遠しい。さよなら。