ただの調子の良い人間であることが嫌で仕方なかった、だから軸が欲しかった。あと少しだったものを捨て乗り換えたつもりだった、そしてそれは失敗した。見立てが甘かった、私が悪かった。また一つずるくなる、それがいま一番苦痛。人を欺くことは良くないなら、それに近いことだって気持ちの良いものではない。それが仕事だからねの一言で済ます大人の多さに辟易する、わたしもじきにその一員になってしまうだろうと思うと悲しく虚しく消えたくなる。調子が良いだけの人間になりたくなかった、今でもそう、思いは強くなるばかりなのに何も無い。私には何も無い、空っぽ、がらんどうの身体があるだけ、もう何もかも面倒くさいな、明日目が冷めなければ良いのにな。

悩みを打ち明けてしまった、憧れの人に弱みを見せてしまった、情けなくて汚くて臭いところを。それだけでしくしく泣けるほど辛くなってしまったのに、その悩みが曲解されていた、こんなにやるせないことはない

矢印はすべて私に向いている、他者への嫉妬ではなく自分への絶望。あの子に勝ちたいとかリードしたいとか、そんなふうに考えているように見えていたんだと思うとぶつけようのない怒りを覚える。それが何よりの証拠で図星なのかもしれなくて、私は私を分からなくなってしまって、もはやだれにも何も話さなければよかった。すんでのところで口を滑らせて、今では全身で転げ落ちている。どんな美人もイケメンも可愛い動物も癒やしはくれるが転げ落ちるのを止めてはくれない、死にたいな